ボートゲーム in 南伊勢

伊勢志摩国立公園の南の端 南伊勢町は阿曽浦沖をメインフィールドとしたマイボートによるルアーフィッシングのブログです。

油圧操舵故障(Part1)

9月18日(月)

台風18号が通過した翌日、天気予報は快晴だとの予報なので波風は多少あっても様子を見に
行こうと出船。

贄湾に出ると、波は結構残ってて風も北西でしたが結構強く吹いてます。
これは釣りにならんかな~っと、考えながらしばらく走ってると??? んっ、何かおかしい・・・ 
舵を切っても船の方向が変わりません・・・?
おまけにハンドルが軽くていくらでも回るし・・・
普通船外機がどちらかに行き切るとハンドルも回せなくなるのですが・・・

今度は後ろを振り返り、船外機を見ながらハンドルを回してみても船外機はまったく向きを変え
ません・・・
ここで、操舵関係の何かが壊れたことに気付き、エンジンを切って船外機に近寄り手で動かして
みると、これが簡単に向きが変わります。(普通は手で押したぐらいでは動かない)

それと、その動きに合わせ船外機の向きを変える油圧シリンダーから「シュー」という空気が出る
音が聞こえます。
シリンダーもパッと見では異常が分かりませんが、手で動かしても完全にオイルが抜けててスカスカ
状態・・・

こうなると釣りどころではありません、「先ずは命を守る行動を」と最近TVでよく聞く言葉を思い出し
ました。
エンジン自体は故障していないのでメインエンジンでも動けるのですがこの大きな船外機を手で
向きを変えるとなるとどこへ進んでいくのか分かりません、おまけにシフトレバーに手が届かないので
仮に進めたとしても着岸はまず無理ということで、補機を下ろすことにしました。
(取り付けてから初めて実用の機会を得ました、無いに越したことは無い機会ですが・・・)

釣行の2回に1回は補機も動かして、調子を維持してますので補機は一発始動「おお~なんと
 頼もしい!!」
こんなときのために用意してる機構なので、動くと何とも言えない安心感が有ります。

余談ですが、私の補機は20馬力、補機としては相当大きい部類だと思いますが、これでもこの日
帰港に対しては向かい風となる北西風はそれなりに手ごわく、21ftの私の船をゆっくりとしか押せ
ません。
もっと大きな船で補機は8馬力~9馬力のものを付けてる方をよく見かけますが、こんな風の日に
トラブったらどうやって帰って来るのでしょうか・・?

ということで、無事船着き場へ着岸して、早速油圧シリンダーを見てみましたが、オイル漏れの箇所は
良く分かりません、シリンダーシャフトには小傷が少し入ってますが、大量にオイルが漏れだすような
傷では無く、シールパッキンにヒビでも入ったのか・・・?

取り外し途中の油圧シリンダー
イメージ 1



















まあ、取りあえずシリンダーを外して持ち帰って、家で故障原因の究明をしようと船に積んである工具で
取り外しに掛かったのですが、これが、シリンダーシャフトと船外機を繋ぐアルミのZ型のステーが固着
していて捩ったり、叩いたりしても外れません。
あまり無理をするとさらにひどいことになりそうなので、一旦船を離れ、ホームセンターでベアリング抜き機
なるものを購入して夕方に出直して再トライ、「おお~さすが文明の利器」と これを使えばいとも簡単に
外せるではありませんか・・
(プラスチックハンマーとマリングレードのCRCも同時購入で占めて ¥5,000也)

で、シリンダーを家に持ち帰って、私の部屋(普段ルアーを作ってる工作室)でしげしげと観察してみると、
「あれ~」と直ぐに原因が分かりました。
シリンダーにはオイルホースを繋ぐため2カ所にステンレス製の3方継手がねじ込まれているのですが、
そのうちの1カ所のネジの根元のシリンダー筐体のアルミが溶けてしまっていて陥没してます。
それも下側半分だけなので普段船に乗って上から見ても分からないわけです。

ここかな? 試しにそのくぼみに水を溜めてシリンダーを手で動かすとその水を吸い込んでしまいました・・・
これで原因特定です。

正常な状態(腐食が進んでいない状態)
イメージ 2




















反対側(腐食が進んで5.0mm以上掘れこんでいる
イメージ 3


















腐食して泡状になっている部分を除去した後の写真です。

そういえば最近船着き場でボートの周りによくオイルが浮いてるのを見かけて、エンジンや燃料周りを
チェックしたのですが異常を見つけられず、周りの船を疑ってたのですが、やっぱり私が犯人でした(^^)/
ご近所の方疑ってごめんなさい。

電蝕?アノード付けてるのにどうして?と思いますがステンレス製の継手の部分から腐食が始まって
いることから電蝕というより異種金属接触腐食という現象のようです。(詳しくはググって下さい)

対策としては2金属間を絶縁すれば良いとのことですが、ねじ込む部分なので接触させないなんて
ことは考えにくいし・・・

まあ、直った後の対策は後日考えるとしてこのえぐれたシリンダーをどうするか?
新規で購入すると最低でも7万円~8万円は掛かりそうだし、出来ればなんとか修理したい。

どうせ、これを直さないと釣りに出れませんので、直せるまでリポートする予定です。
(よって今日のタイトルはPart1といことで・・・)