ボートゲーム in 南伊勢

伊勢志摩国立公園の南の端 南伊勢町は阿曽浦沖をメインフィールドとしたマイボートによるルアーフィッシングのブログです。

油圧操舵装置故障(Part2)

9月24日(日)

油圧操舵の件、色々考えた末修理方針決定しました。

金属補修剤というパテのような樹脂で腐食してしまったアルミ部分を肉盛りして復活させることにしました。
また、折角取り外したので10数年メンテしてないにも拘わらず故障なく動いてくれていたので労をねぎらってシール関係パーツを一新することにしました。

作業フローとしてはこんな感じです。

 1、材料手配
 2、シリンダーの解体
 3、腐食部分の完全除去
 4、シールパーツの交換
 5、金属補修剤での肉盛り
 6、補修剤硬化後研磨と塗装
 7、再組み立て(オイル漏れ確認)
 8、船への取り付け
 9、作動油充てんとエア抜き

先ずは材料手配ですが、一番悩んだのが補修剤ですが、これはネットで使用事例が多く評価の高かった
ものでGM-8300という物にしたかったのですが、これが非常にお高い、それに250gも入ってて、次使う
予定も無いのでもう少し安い物を探していたら、姉妹品でGM-2000というものがMonotaroで見つかり
ました、これは内容量が60gで今回使えばほぼ残らないで有ろう分量でしたのでこれに決定。
(しかし値段は60gで 3888円( ;∀;))
※ついでに流出してしまった 作動油も合わせて注文、これが2.0ℓで ¥2,136

次はシールパーツですが、船具屋さんに頼めばすぐに見つかったかもしれませんが、なんとか自力で解決
したかったので、これもネットで検索、商品名や型番では見つけられなかったのですが、ネオネットマリンさん
の通販サイトの操舵装置関係のパーツリスト紹介のページでようやく発見、即発注で¥2,700でした。

ということで、必要な材料は手配出来たので次はシリンダーの解体ですが、これは至極簡単でした。

バラした写真、真ん中のピストンを両側から油圧で押してシャフトを動かすだけの簡単構造
イメージ 1



















シリンダー両端のスナップリングを外し(専用のプライヤーが必要)シャフトを手で持って両側の終端まで
ゴツンゴツンと叩くように動かすと両端のストッパー兼シール部分が外れてきます。
次にストッパーが外れるとシャフト(ピストン)もそのまま引き出すことが出来ました。

構造は至ってシンプル、ややこしい構造だと嫌だな~と思ってましたが、ほぼ竹で作った水鉄砲にみたい
なものでした。(これなら誰でもメンテナンスできると思います)

ここで、シールパーツが届くまで時間が有るので、腐食部分を削り取る作業に入ります。

腐食部分を取り除いた写真(これから補修剤の足つきをよくするため水平方向にくぼみを作ります)
イメージ 2



















削り取るのはリューターを使って先丸のダイヤモンドやすりビットで削っていきます。
(リューターは持ってないので会社から借りてきましたが、ルアー作成にも使いたいので、いつか手に
 入れたい)
腐食部を取り除き地金部分が出て来るまで、また力のかかる方向に接着面から剥離しないよう、その方向と
水平方向に深いえぐれを作りました。

これで、バコっと接着面から剥離することは無いと思いますが、接着面に隙間ができじわじわオイルが漏れ
だすということは有るかもしれません。

でも、この商品はそういうことが起こらないと信じて高い値段を出したので信用するしかありません。

その後、22日にシールパーツが届いたので早速交換、非可動部分にもシールが入ってるのですが、これは
簡単には取り外せそうもないのであきらめ、摩耗しているであろう可動部分のみ交換しました。合計9カ所。

届いたシールパーツのキットです。なんかいっぱい入っててビックリしました・・・
イメージ 3



















図面はついてましたが、どれがどのパーツなのか、この図面からは拾えないので、現物を外して同じもの
をこの袋の中から探して付けるということを繰り返しました。
また、新しいパーツを取り付ける際、Oリングは方向性が無いので良いのですが、パッキン類は取り外す
時にどのような方向で入っていたか確認しておかないと逆付けしてしまう可能性があるので注意です。

この作業自体はピンセットとラジオペンチが有ればそれほど難しくはなく15分ほどで終了。
あとは25日に届く予定の金属補修剤が来ないと作業が進みませんので、続きは次回報告ということで。


あっそうそう、最後の課題、再び腐食が起きない様にするにはどうするかですが、異種金属接触腐食も
電解液が介在しないと発生しないはずですので、電解液(今回の場合は海水)が接触部分に付着しな
ければ起こらないのではと考えシリンダーのアルミボディとステンレスの継手の間をシリコンで防水して
しまおうと考えてみましたがいかがでしょうか?

もっとも安上がりな方法だと思うのですが・・・

ひとつ心配なのはこういうことが有ることメーカーさんは知ってるはずですが施工後シリコンなどを塗って
海水に触れないようして下さいと推奨していないことです。
まあ、時間がたってみないと分からないとは思いますが、効果のほどは?
憶えてたらまたリポートします。