ボートゲーム in 南伊勢

伊勢志摩国立公園の南の端 南伊勢町は阿曽浦沖をメインフィールドとしたマイボートによるルアーフィッシングのブログです。

NEWエンジン登録完了!!

え~、明けましておめでとうございます。

ずいぶんご無沙汰しておりました、去年の暮れにエンジン載せ替えて正式に許可が降りるのに
今まで掛かってしまったので原則釣りには行ってはいけないのでUPしておりませんでした。

よって、今回は忘れないうちに備忘録としてオーバーパワー申請の方法など記録しておこうと
思います。


その前に先ずは新年1回目なのに、文字ばかりでつまらないと言われそうなので、いつも年明けに
更新している地元伊勢神宮海幸守りのお札だけ写真UPしておきます。

イメージ 1




















私はこれを船のキーと共にキーホルダーにぶら下げております。

特に神道信者でもないのですが、今日まで命に係わる様な大きなトラブルもなく釣りを楽しめて
ますので毎年年始の行事として定着してしまってます。

  海上安全!! 大漁満足!! 伊勢神宮にはこんな有難いお守りが有るということで・・・


さて、ここから本題です。

前回の記事でも触れましたが、13年連れ添った70馬力エンジンに別れを告げ90馬力に換装した
わけですが、私の船の船舶検査手帳には「主機は45PS以上70PS以下、質量190kg以下の
船外機」と謳われており今度積んだ船外機は質量は150kgなのでOKですが、出力は90PSなので
20PSのオーバーパワーとなってしまいます。

何故90PSにしたかというのは2人ぐらいの乗船だと70PSでもストレスなく走るのですが、5人を
超えて且つ皆スターンで陣取ってくれるとプレーニング状態になるまで時間が掛かりイラっとする
ことが多く、もし換装するならパワーアップと昔から決めていました。
ただ、あまり法のレギュレーションについては考えておらず、発注を掛けてから色々調べてみると
オーバーパワー申請(臨時検査申請)が必要であることが分かった次第です。

もし、この手続きをしないで海上保安庁に御用になると

 臨時検査不受験(船舶検査を受けた後に機関改造して臨時検査を受けずに航行)
 ⇒ 1年以下の懲役または50万円以下の罰金

に抵触してしまうことになると思います。(海のルール違反は陸上に比べ桁違いに高い・・・)

手続についてネットを探したのですが、キャリアブルボートの様な小さな船の記事しか見つけられ
なかったので同じことする人向けに参考になればと書き留めておきます。


今回私が行った手続の流れは以下の通りとなります。


①11月、ネットで調べて臨時検査なるものを受けないと違法になることを知る

②12月月初、所轄のJCIへ電話して手続きについて確認

  やはり臨時検査を受けないと違反になる旨確認、申請手続きの内容を確認するが電話では
  まどろっこしいので後日出向くので詳細説明してほしいと伝え快諾してもらって電話を切る。

③12月中旬、会社を半休とって鳥羽のJCIへ出向き内容確認

  1回目の臨時検査ではエンジンを換装した状態で検査員を乗せて走行試験、その際問題
  無ければ臨時の航行許可証を発行するのでその範囲内で自分で耐久試験を行って試験
  結果を所定の用紙へ記入、2回目の臨時検査では耐久試験の結果の確認と船体やエンジン
  の取付状態に異常が生じていないか等確認して問題無ければ許可が下りるとのこと。

  費用については

   臨時検査費用(¥5,600)×2回+証書書換費用(¥4,350)×1回=15,550

  ということでした。

  臨時検査の申請については、申込書はJCIへ出向いた際、担当者の指示に従い必要事項を
  申請書に書き込んで持ち帰り、一緒にもらった振込用紙で上記金額を郵便局から振り込んで、
  申請書と振込控えを同封して後日JCIへ郵送して終了です。
  ※ちゃんと申請が受理されたかはJCIのHPにて船検証の番号から確認出来ます。

  受験の日は地区によって曜日が決まっているようで、私の地区は水曜とのことだったのでJCI
  へ出向いた時に年明けの水曜日、1回目は9日と2回目16日に予約を入れました。
  ただ、日付は指定できますが、時間までは指定できないので検査時間についてはその前日に
  検査員から携帯の方へ連絡を入れてくれるとのことでした(このあたりは船検の時と同じです)

④12月23日(日)エンジン換装(前回の記事参照)

⑤1月9日(水)1回目臨時検査実施

  前日に11時から検査を行うとの連絡が有り、当日検査員も引くぐらいのドン吹きの中1回目の
  走行試験実施

  ・先ずはエンジンの銘板を見て型式と製造番号を確認、その後エンジン始動、一旦エンジンを
  止めて今度はギヤを入れた状態でエンジンが掛からないか前後進ともチェック

  ・次いで検査員を乗せてスピードが出せる水域まで移動(私の場合は贄湾の養殖筏をかわした
   あたりまで移動して指示待ち

  ・検査員から最大スピードまでスロットルを開けるよう指示あり加速、ただ、今度のエンジンの
   プロペラは以前の70PSのプロペラを移植して様子見中だったのですが、オーバーレブリミッター
   が働く5900RPMまで回ってしまうため5600RPMあたりで勘弁してもらってGPSの表示
   26.8ktで走行試験実施、直進安定性はまったく問題無し(私の判断)
 
   次はそのスピードのままハンドルを右左目いっぱい切って急旋回、船の安定性を見ること各2回
   行って検査終了、特にテールが大きくスライドするような挙動も無くそのままのスピードで登録して
   もらえると思ってたら検査員から「安全な速度は22ktぐらいですかね~」とか言われたので、
   それなら以前の70PSでも出るスピードだからともう一度やらせてくれと駄々をこねたところ、もう
   一度旋回試験やらせてもらって何とかそのスピードでOKもらいました。
   最終はおそらく26.8ktで許可が降りるんではないかと思います。
      
   なぜそのスピードに拘るかというと、どうもこのスピードが最高速として登録されるため航行
   区域が限定沿海のボートでは航行可能エリアの幅が違ってきます。

     限定沿海の定義=その船の最高速度で2時間で往復できる距離

   よって登録される最高速度で航行可能エリアが決定するということになります。
   (登録された最高速度が15kt出る船なら沖へ向かって15海里までが航行可能エリア)
   で、今回再登録したら26海里まで出て良いのかと聞いたところ私の船では20海里までが
   MAXだそうですでもまあ今までが15海里までだったので5海里ほど余分に沖へ出られ
   て、沿岸方向にはもっと広く取れるようなことを言われてました。
   たとえば、東の方向では今まで伊良湖岬の先端ぐらいだったのが浜名湖ぐらいまで伸びる
   とか・・・

   【1月19日追記】
    何で20海里がMAXなのかって思い出しました、沿海の定義は20海里まででした~。
    当然限定沿海もMAX20海里ですよね。(それより沖は遠洋・外洋)
    すっかり忘れてて馬鹿な質問しちゃいました~(^^)/

    あと、私は免許書換の際、費用がほとんど変わらなかったのでちょっと勉強して1級免許を
    取ったので免許証としては航行区域に制約は無いのですが、2級免許だと先に免許の制約
    が入ります、確かMAX5海里のはずだったのでご注意お願いします。


   ただ、この航行可能エリアを広げる手続きを取るにはもう一回証書書換費用が発生するらしく、
   節約するには次回の船検時に申請したら船検費用内で処理できるとのこと、まあ直近でそんな
   遠くへ行く予定も無いので今回は航行エリア拡張の手続きは見送ることにしました。

   そして最後に検査員が現在の船検証と船舶検査手帳を回収、後日臨時航行許可証と回収した
   書類+耐久試験の記録を記入する用紙を渡すので2回目の臨時検査までに耐久試験を済ませ
   て必要事項を記入し押印しておいて下さいとのこと・・・
   書類は鳥羽の事務所まで取りに来てもらうか着払いで郵送しますとのことだったのでそんなに
   会社休めないし、後者を選択してその日は終了~となりました。

⑥1月13日(日)耐久試験実施

  書類が金曜に届き中を見てみると船検証類と臨時航行許可書、耐久試験の記入用紙が入って
  ました、その中で船の所有者が記入する欄があり、そこには風速5m/s以上の海域にて最大
  出力で1時間以上直進転舵を繰り返し異常がないことを確認するとあり、実際に走らせて記録を
  書く欄を蛍光ペンで囲んで有りました。

  まあ、要はクルージングですね・・・ 1回目の臨時検査の際に耐久試験の際に釣りしても良い
  かって検査員に聞いたところ、あくまで試験目的の許可書なので良いとは言えませんって
  ニコニコしながら言われました。(正式に許可が降りるまでは違法改造船なので・・・)

  えっ?その日に私が釣りしてるのを見かけたって・・? それはきっと幻だと思います・・・

⑦1月16日(水)2回目の臨時検査実施

  え~この日の検査は私が書いた耐久試験内容確認と船体+エンジンの取付状態に異常が
  ないか確認してわずか15分ほどで終了~っとなりました。
  (一応出られる準備して待ってたのですが拍子抜けです)
  最後はもう一度船検証関係書類を回収して終わりです、週末には釣りに出たいと伝えそれまでに
  最終書類を着払いで郵送してくれる事を確認してやれやれ長い道のりでした~(^^)/

このオーバーパワー申請の許可が降りて船舶検査手帳が新しくなってようやく大手降って釣りに出ら
れるようになります。

ちょっと矛盾が有るのは新しいエンジンを積んで、その許可を得るために最高出力(速度)で走る試験を
するのですが、通常新しいエンジンは必ず慣らし運転が必要です。
やぶ蛇になるのであえて問わなかったのですが、許可が降りる前の慣らし運転はどうすれば良いので
しょうかね~??

えっ?私の場合?ご想像にお任せします。

あと、余談ですが、70PSのペラ(15番)で現在オーバーレブリミッターが働く速度が28ktですから、
おそらくこのエンジンならピッチの大きいペラに交換すれば夢の30ktに到達しそうです。

実際にその速度で走る必要性はまあ無いとは思いますが、スロットルに余裕が有るってのは良い
ですよね~。
また、今は慣らし運転中で不自然なエンジンの回し方しかしてないのではっきりとは言えませんが、
適正なペラに交換したらひょっとすると以前の70PSのエンジンより燃費も良いような気もします。

このあたりは正常に走れるようになったらまたレポートしたいと思います。